境内にある小さなお社は摂社(せっしゃ)・末社(まっしゃ)といいます。摂社、末社も本社に附属する神社ですが、現在では特に両者を区分する規定はなく、本社の管理のもとにある小規模神社の呼称として用いられています。特に本社との由緒の深い神社には摂社の呼称が用いられています。
三照宮社(さんしょうぐうしゃ)

ご祭神 天照大御神
城南宮の朱の鳥居の南側、石段を登った丘の上に三照宮社はお鎮まりになっています。天照大御神をお祀りし、ご神紋の「三光の紋」は、桧皮葺(ひわだぶき)の屋根の棟にも見ることが出来、「三光社」と記した江戸時代の境内図も伝わります。城南宮の氏子地域は、伏見区内の中島・下鳥羽・竹田、南区内の塔ノ森・上鳥羽まで及びますが、三照宮社は上鳥羽の人々の信仰が厚く、石の鳥居や石燈籠が寄進されています。
芹川神社(せりかわじんじゃ)[唐渡天満宮(からわたりてんまんぐう)]

ご祭神 菅原道真公
天永2年(1111年)に城南宮の南の芹川の地に勧請されたと伝えられています。学問や和歌の神様である菅原道真をお祀りすると崇められ、幕末に京都や伏見の人々が石の鳥居や多数の和歌を奉納しており、広範な信仰が伺えます。そして大正時代の初めに現在地に遷座されました。社号を記した石柱に「唐渡(からわたり)天満宮」とあるのは、鎌倉時代に禅宗の僧侶の間に起った、菅原道真が宋に渡り禅を修めたという渡唐(ととう)天神の信仰を物語っています。学業成就・留学成功の神様です。